きゅうりの水耕栽培で「雄花ばかり咲く…」と感じた経験はありませんか?
わたしの初めてのきゅうり栽培は、雄花:雌花の割合が6:1ほどでした。
雄花ばかりだと、せっかく花が咲いても実がなりません。
このままだと収穫も楽しめないですよね!
この記事では、きゅうりの雄花が多くなる原因を探り、光や肥料バランスがどのように影響するのかを詳しく解説します。
そして、実際にわたしがきゅうりの雌花を増やした具体的な方法もご紹介します。
私の場合は、日照時間と摘芯をしていないことが大きな原因だったようです。
この記事を読んで、きゅうりの収穫量が増えれば、きゅうりの栽培がもっと楽しくなりますよ♪
雄花と雌花の違い
まずはじめに、きゅうりの雄花(おばな)と雌花(めばな)の見分け方を簡単にご説明します。
キュウリの雄花と雌花は、見た目で簡単に見分けられます。
雄花は、花びらが5枚で中心に花粉がたっぷりついた雄しべがあります。
一方、雌花は、花びらの下に小さなキュウリのような形をした子房があり、その先に雌しべがついています。
花の下にミニきゅうりがついているのが雌しべですね!
一般的に、雄花は受粉のために花粉を出し、雌花は受粉することで実を大きくしますが、きゅうりは単為結果性(たんいけっかせい)といって、受粉しなくても実が大きくなる性質があります。
きゅうり栽培は、雌花についているミニきゅうりが成長したものを収穫するので、どれだけたくさんの雌花を咲かせられるかで、収穫量が大きく変わってくるんです!
雄花ばかり咲く原因は主に2つ
そもそも、雄花は雌花よりも先に咲き始め、花の数も多めです。
雌花は、雄花が咲き終わる頃に咲き始めるので、成長初期に雄花の数が多くなるというのは自然なことです。
けれども、いつまで経っても雌花が咲かない・・という時は、対策が必要かもしれません。
水耕栽培で雄花の数が多くなるのは、主に2つの原因が考えられます。
- 光の影響
- 肥料バランス
①光の影響
一般的に、強い直射日光を長時間受けると雄花が多くなりやすいと言われます。逆に日照時間が短いと雌花が多くなる傾向があります。
なので、適切な遮光と光を調整することによって、雌花を増やせる可能性があります。
室内水耕栽培の場合、自然光のみでは光のコントロールは難しいですが、LEDライトなどを取り入れることで光を調整できますよ!
きゅうりは、光が大好きな野菜ですが、過剰な光や長時間の照射環境では雌花が育ちにくくなってしまうので、最適な光環境を整えることが大切です。
② 肥料バランス
例えば、窒素が多すぎると成長が促進される一方で、雌花の発生が抑えられることがあります。
水耕栽培では、水耕栽培用の液肥を適切に使って、肥料成分を簡単にコントロールすれば大丈夫!
きゅうりの栽培では、特にリンとカリウムが多めの肥料を選ぶと効果的です。
雌花を増やすための光管理方法
雌花を増やすためには、光の管理がカギ
きゅうり栽培では、きゅうりの波長に合ったLEDライトを使います。
青色光が強すぎると成長が過剰になり、雄花ばかりが咲くので、赤色光とのバランスを取ることで雌花の発生を促します。
わたしの場合は、ブリムの植物育成ライトを使っているので、波長の問題はなさそうです。
なので、光の強さが原因だったようです。
きゅうりは光が大好きなので、より長く光を当ててあげる方がいいと思い、1日に12時間ほどLEDライトをつけていたので、8時間程度にしました。
雌花を増やすための肥料管理方法
肥料管理は、雌花増加に直結する
リンとカリウムを多めに含む肥料を使用することで、花の発生が促進されます。
また、微量元素(マグネシウム、カルシウム、ボロンなど)も大切で、これらが不足すると、花自体が咲きにくくなることがあります。
私の場合、液体肥料はハイポニカを使っていたので、肥料選びについては特に問題なさそうです。
けれども、肥料の準備と生育過程で、肥料バランスが崩れていた可能性があります。
そこで、ECメーターを使って肥料の管理をすることにしました。
準備過程での肥料管理
私が使っているハイポニカは、A液B液という2種類の肥料を500倍に水で希釈して使うものです。
それぞれ入っている成分が違います。
毎回ちゃんとカップで計量して液肥を作ってはいるのですが、使っているうちに液肥の残量に差ができていました。
以降は、より慎重に液肥を作るように心がけるようにして、ECメーターで測定するようになりました(毎回ではありませんが、気になった時にチェックします)。
生育過程での肥料管理
きゅうりは、実の95%が水分でできているように、栽培過程でも多くの水分を必要とします。
特に、暑くなってくると気づけば水切れ・・なんてこともありますよね。
きゅうり自身が水分を吸収することや、外気の影響で水分が蒸発しやすい環境では、肥料濃度が濃くなってしまう、もしくは薄まってしまうことがあります。
作りたてのハイポニカのEC値は1200程度になるようです。
作りたてのハイポニカ肥料のEC値を測ってみると・・
1,346と若干高めではありますが許容範囲かな。
水換えから2日後のきゅうりの液肥のEC値は・・494になっていました。
思った以上に低い値・・
室温25℃前後の室内で栽培していると、3日もするときゅうりは水切れを起こしてしまうことがあるので、液肥を継ぎ足しすることもあったのですが、以降はなるべく全交換でEC値を安定させることにしました。
その他・雌花を増やすための環境
最後に、適切な時期の適切なケアも雌花の発生に影響します。
- 環境を整える
- 適切な時期の適切なケア
環境を整える
温度管理や湿度の調整も考慮するべきポイントです。
温度が高すぎると雄花が多くなる一方で、適度な温度保持は雌花にとってとても重要です。
一般的に夜の気温が15℃の低温で、日照時間の長さが7~8時間の短日条件できゅうりは雌花が多くなります。
私は、室内できゅうりを育てているため、LED植物育成ライトを使っています。
LEDは熱を持ちにくいとはいえ、1日に8時間程度は使用するため温度が上昇しがち。
おまけに、光が反射しやすくなるように、アルミシートを使用していることもあり、きゅうりの栽培環境は温度が上がりやすくなっています。
そのため、小型扇風機を回して熱を逃がし、湿度を下げる対策をしました。
適切な時期の適切なケア
また、摘芯などの適切な時期のケアも重要です!
わたしは、基本的にほったらかし栽培で野菜を育てています。
ズボラなこともありますが、家族で楽しめる程度の野菜を限られたスペースで室内水耕栽培しているため、背丈が低めだったり、収穫が早い早生品種などを選んで育てているからです。
なので、初めてのきゅうり栽培の時も、ほったらかしで育てていました。
その結果、気づけばきゅうりが爆伸び・・
さすがに、これはマズイと思い、調べたところ・・
きゅうりは背丈ほどのサイズになったら、必ずきゅうりの成長点を摘む【摘芯(てきしん)】をするとありました。
摘芯とは・・
摘芯とは、植物の主軸の成長を制限し、側枝の発生を促進するための技術です。
摘芯することで、親ヅル(きゅうりの幹)の成長が抑えられ、子ヅルや孫ヅル(側枝)の発生が促進されます。
摘芯せずにいると、きゅうりはいつまでも伸び続け、枝や葉を増やし続けます。
そして、
摘芯をしないことが、いつまでも雄花ばかりが咲く原因にもなるようです。
植物が成長に必要な栄養素を果実形成よりも成長そのものに使いすぎるからです。
わたしの場合、これが一番大きな原因だったのかもしれません。
摘芯で、きゅうりの成長に使われていたエネルギーが果実形成へと使われるようになれば、きゅうりの雌花が増えることが期待できますね♪
雌花を増やす対策後 きゅうりの様子
対策を行ったあとも、雄花は毎日続々と開花していましたが、雌花も順調に開花し始めました。
実も順調に育っています。
まとめ きゅうりの雄花が多すぎる?雌花を増やす方法
けれども、いつまで経っても雌花が咲かない時は注意!!
きゅうりの実は、雌花の下にある子房が大きくなったものです。
なので、いつまでも雌花が咲かないと、いつまで経ってもきゅうりを収穫できません。
でも、適切な対応をすることで、雌花はちゃんと増えますよ。
きゅうりの雄花ばかりが咲く原因は、主に2つ。
そのほかの原因として、温度や湿度が高すぎること・適切な時期に適切なケアをしていないことがあります。
具体的には、扇風機やサーキュレーターで温度を下げることや、きゅうりの摘芯です。
私の場合、日照時間か多すぎたこと、摘芯を行っていなかったことが最大の原因と考えられます。
雌花を増やす対策後のきゅうりは、雌花も続々と開花を始め、実も順調に育ち始めましたよ♪